サイト 紫黒ノ華の更新情報、管理人 朔月の生態など。
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やっとまともに週ごとに投稿できるようになったあああ!!
いや、ほんとすみません、言ったならやれって話ですけど何分、有言不実行なんです(威張れることじゃない)。すみません。
と言うわけで、細々続いてきたこのお題シリーズ色彩の花もとうとう3弾目!「命を掠め取る花」で、お題元はいつも通り輝く空に向日葵の愛を(http://nanos.jp/hiragi777/)様です。またもやTPFのお話。別に、TPF縛りにする気はないんだけどなー。
下のreadmoreからどうぞ。
いや、ほんとすみません、言ったならやれって話ですけど何分、有言不実行なんです(威張れることじゃない)。すみません。
と言うわけで、細々続いてきたこのお題シリーズ色彩の花もとうとう3弾目!「命を掠め取る花」で、お題元はいつも通り輝く空に向日葵の愛を(http://nanos.jp/hiragi777/)様です。またもやTPFのお話。別に、TPF縛りにする気はないんだけどなー。
下のreadmoreからどうぞ。
命を掠め取る花
ちら、と周囲に視線を巡らす。何もないようだ、と肩から力を抜いた。油断大敵とはよく言ったものだ、と思う。往来で襲われるようなことはないだろうが、自分たちは恨みを買いやすい。ひとえに民衆を思ってしていることが、相手に伝わっていないと知る時ほど疲れたと思う瞬間もない。溜息を吐き吐き、細い裏路地に滑り込む。
がちゃり、と固い音が響いた。息が、止まる。どくどくと心臓の音だけがいやに響いていた。目が、黒い銃口を捕らえる。
「ボスは?」
「……な、なんのことだ」
声が震えた。怯えているように聞こえただろうか。銃口の先に、女の顔を見た。能面のような瞳が、一方は冷酷に、もう一方は哀惜を帯びているように見えた。顔の左右で笑みが違う美女を思い出す。半分は嘲笑、半分は慈愛。銃口の向こうの女の感情は計り知れない。
「なんで、こんな所にいるんですか」
「い、家が近いんだ」
「ここは、廃墟ばかりのはずですが」
「金がないんだ、そこを間借りしてる」
「ああ、今問題になってるあれですか。なんだっけ、忘れちゃった」
ぶるぶると女の胸ポケットがふるえた。右手で銃を掲げたまま左手でそれを取り出し耳に当てる。
「はい、出ました」
手の中に包んでいるものが見えない。しばらくして、やっとそれが掌に収まる小さな携帯端末だ、ということがわかった。
「はい、はい。こちらは一人、押さえました。はい、はい。そうですか。リーダーを捕まえた? 本当ですか」
びく、と肩に力が入った。うそだろう、あの人は神経質を絵に描いたような人で、石橋を叩いて渡ると言うのを実際にやるような人だった。嘘だろう、そう信じたい。
女が携帯を切った。その目が、しっかりとこちらを映し出す。
「で、あなたは何をされているんですか」
「仕事に……行こうとしてたんだ」
「仕事。要人警護か何かですか」
まさか、とかさかさに乾いた唇で笑う。女がわずかに傾げた。黒い髪がさらりと動く。眉間に不思議そうに皺を浮かべていた。
「じゃあ、どうして銃なんか持ってるんです?」
かっと頭に血が上った。指が動く。ジャケットの中の冷たい金属を捉える。それを、女の頭に向かって突きつけた。女は発砲しない。
「どこのグループの人間ですか」
「おまえ、TPFだろう」
質問が重なった。ち、と舌打ちを一つこぼす。
ぶるぶると女の携帯が再び鳴った。耳にそれを押しつける。今なら。今なら女も油断している。そっと引き金にかけた指に力を込める。
「はい。ああ、喋りましたか」
いよいよ力を込める。かすかに口角を吊り上げた。じゃあな、と心の中で呟く。
ばっ、と赤い血が飛び散った。思わず銃を取り落とす。みっともない絶叫がコンクリートの壁に反響した。
「あ、あ」
「ETWの人間ですか。あなたの上司が口を割ったそうですよ」
痛みで頭がはっきりしない。撃たれたのだ、という事だけが脳内をぐるぐると回る。誰だ、仲間がいたのか。失敗した、逃げなくては。左手で右手首を押さえよろよろと足に力を込める。かちゃ、と無機質な音を聞いた。血ばかりを追っていた目が、女を捉える。
「残念です」
銃口の向こうの顔が無情にこちらを見上げていた。
ちら、と周囲に視線を巡らす。何もないようだ、と肩から力を抜いた。油断大敵とはよく言ったものだ、と思う。往来で襲われるようなことはないだろうが、自分たちは恨みを買いやすい。ひとえに民衆を思ってしていることが、相手に伝わっていないと知る時ほど疲れたと思う瞬間もない。溜息を吐き吐き、細い裏路地に滑り込む。
がちゃり、と固い音が響いた。息が、止まる。どくどくと心臓の音だけがいやに響いていた。目が、黒い銃口を捕らえる。
「ボスは?」
「……な、なんのことだ」
声が震えた。怯えているように聞こえただろうか。銃口の先に、女の顔を見た。能面のような瞳が、一方は冷酷に、もう一方は哀惜を帯びているように見えた。顔の左右で笑みが違う美女を思い出す。半分は嘲笑、半分は慈愛。銃口の向こうの女の感情は計り知れない。
「なんで、こんな所にいるんですか」
「い、家が近いんだ」
「ここは、廃墟ばかりのはずですが」
「金がないんだ、そこを間借りしてる」
「ああ、今問題になってるあれですか。なんだっけ、忘れちゃった」
ぶるぶると女の胸ポケットがふるえた。右手で銃を掲げたまま左手でそれを取り出し耳に当てる。
「はい、出ました」
手の中に包んでいるものが見えない。しばらくして、やっとそれが掌に収まる小さな携帯端末だ、ということがわかった。
「はい、はい。こちらは一人、押さえました。はい、はい。そうですか。リーダーを捕まえた? 本当ですか」
びく、と肩に力が入った。うそだろう、あの人は神経質を絵に描いたような人で、石橋を叩いて渡ると言うのを実際にやるような人だった。嘘だろう、そう信じたい。
女が携帯を切った。その目が、しっかりとこちらを映し出す。
「で、あなたは何をされているんですか」
「仕事に……行こうとしてたんだ」
「仕事。要人警護か何かですか」
まさか、とかさかさに乾いた唇で笑う。女がわずかに傾げた。黒い髪がさらりと動く。眉間に不思議そうに皺を浮かべていた。
「じゃあ、どうして銃なんか持ってるんです?」
かっと頭に血が上った。指が動く。ジャケットの中の冷たい金属を捉える。それを、女の頭に向かって突きつけた。女は発砲しない。
「どこのグループの人間ですか」
「おまえ、TPFだろう」
質問が重なった。ち、と舌打ちを一つこぼす。
ぶるぶると女の携帯が再び鳴った。耳にそれを押しつける。今なら。今なら女も油断している。そっと引き金にかけた指に力を込める。
「はい。ああ、喋りましたか」
いよいよ力を込める。かすかに口角を吊り上げた。じゃあな、と心の中で呟く。
ばっ、と赤い血が飛び散った。思わず銃を取り落とす。みっともない絶叫がコンクリートの壁に反響した。
「あ、あ」
「ETWの人間ですか。あなたの上司が口を割ったそうですよ」
痛みで頭がはっきりしない。撃たれたのだ、という事だけが脳内をぐるぐると回る。誰だ、仲間がいたのか。失敗した、逃げなくては。左手で右手首を押さえよろよろと足に力を込める。かちゃ、と無機質な音を聞いた。血ばかりを追っていた目が、女を捉える。
「残念です」
銃口の向こうの顔が無情にこちらを見上げていた。
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尻切れ蜻蛉ですみません。
すみませんばっかりですみません。
……そろそろゲシュタルト崩壊しそうだ。すみません。
尻切れ蜻蛉ですみません。
すみませんばっかりですみません。
……そろそろゲシュタルト崩壊しそうだ。すみません。
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